こんにちは。
横浜市中区の本牧通り動物病院です。
近年、横浜市内でもアライグマやハクビシン、タイワンリスなどの野生動物の目撃情報が増えています。市内では市街地まで野生動物の行動範囲が広がっており、住宅街や公園、緑地でも遭遇する機会が珍しくなくなりました。こうした野生動物の増加に伴い、私たちが特に注意したいのが「マダニ」です。
マダニは森林だけにいるわけではありません
「マダニは山の中にいるもの」と思われがちですが、実際には公園や河川敷、草むら、遊歩道など、私たちの身近な場所にも生息しています。
マダニは野生動物の体に付着して移動するため、アライグマやハクビシンなどが住宅街へ入り込むことで、市街地にも生息域が広がる可能性があります。
散歩コースの草むらや植え込みの中にも潜んでいることがあり、犬だけでなく人が刺されるケースも報告されています。
マダニが媒介する怖い病気
マダニは単なる「虫」ではありません。
さまざまな病原体を運ぶことが知られており、人や動物に感染症を媒介することがあります。
代表的なものが「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」です。
SFTSはウイルス感染症で、人だけでなく犬や猫にも感染します。特に猫では重症化しやすく、命に関わることもあります。また、人では発熱や下痢、嘔吐などの症状が現れ、重症化すると死亡することもあるため注意が必要です。
近年は全国的に患者数が増加しており、西日本を中心としていた発生地域も広がっています。
愛犬・愛猫を守るためにできること
マダニ対策で最も大切なのは「予防」です。
散歩では次のことを心掛けましょう。
・草丈の高い場所にはなるべく入らない
・散歩後は全身をチェックする
・耳の周り、首、脇の下、足先などを確認する
・ノミ・マダニ予防薬を1年を通して継続する
近年は気温の上昇により、マダニの活動期間が長くなっています。そのため、本牧通り動物病院では、春から秋だけではなく、年間を通じた予防をおすすめしています。
猫ちゃんも油断できません
「室内飼いだから大丈夫」と思われる方も多いですが、完全室内飼育でも注意が必要です。
散歩帰りの犬や人の衣服に付着したマダニが家の中へ持ち込まれる可能性があるからです。
また、外へ自由に出入りする猫ちゃんでは感染リスクがさらに高くなります。
猫はSFTSに感染すると重症化しやすいことが知られているため、屋外へ出る猫ちゃんは必ず予防を行いましょう。
もしマダニが付いていたら?
散歩後にマダニを見つけても、絶対に無理に引き抜かないでください。
マダニの口の部分が皮膚の中に残ったり、病原体が体内へ入りやすくなったりする可能性があります。
見つけた場合は、そのまま動物病院へご相談ください。人が刺された場合も、ご自身で取ろうとせず医療機関を受診することが推奨されています。
野生動物には近づかないことも大切です
かわいらしく見える野生動物でも、病原体や寄生虫を持っている可能性があります。
犬のお散歩中にアライグマやハクビシン、タヌキなどを見かけても近づけないようにしましょう。
また、野生動物のフンや死骸に犬が興味を示すこともありますが、感染症や寄生虫の原因になることがありますので注意してください。
本牧通り動物病院からのお願い
マダニは小さな寄生虫ですが、犬や猫だけでなく、ご家族の健康にも関わる重要な問題です。
「ノミ・ダニの予防薬を投与・塗布しているから安心」ではなく、「1年を通してしっかり続けること」が愛犬・愛猫を守る有効な方法です。
また、これからの季節は、お散歩やアウトドアへ出かける機会も増えます。
予防と同時に、犬猫・ご家族がダニやノミに刺されていないか体をチェックし、体調に変化はないか、気をつけましょう。
本牧通り動物病院では、ご家族のそれぞれの生活スタイルに合わせた予防方法をご提案しています。気になることがございましたら、お気軽にスタッフまでご相談ください。
大切なご家族であるワンちゃん・ネコちゃんが、毎日元気に過ごせるよう、私たちも全力でサポートいたします。
※横浜市の野生動物については、こちらのサイトを参考にしています。→横浜市ポータルサイト