株式会社本牧通り動物病院

行動科獣医師が解説!犬がうんちを食べる理由とその対策

こんにちは!愛犬や他のワンちゃんがうんちを食べるのを見てびっくりしてしまった経験がある方も多いのではないでしょうか?

今回は子犬に多い問題行動の1つであるうんちを食べてしまう『食糞行動』についての理由と対策を解説します。

子犬がうんちを食べる理由

まずはじめに、犬がうんちを食べることはそんなに珍しいことではありません。例えば母犬は子犬が産まれると、巣を清潔に保つために子犬たちの排せつ物を舐めとり、きれいにします。これは本能的な行動でとても自然な行動なのです。このように犬は排せつ物に対して抵抗が少ないことを覚えておきましょう。しかし、子犬がうんちを食べる行動は、多くの飼い主にとって驚きや心配の種になります。子犬のうんちを食べる行動にはいくつかの理由が考えられます。

まず、子犬は好奇心旺盛で周囲のものを何でも口に入れたがる習性があります。特に生後間もない時期は、世界を探索する手段として匂いや味を試すことが多いため、うんちを口にしてしまうことがあります。

次に、栄養不足や消化不良が原因となることもあります。子犬が摂取する栄養が不足している場合や、消化管が未発達で消化がうまくいっていない場合に本能的に不足している栄養素を補おうとする行動です。特に、消化されずに排泄された食物のかけらを再摂取しようとすることがあります。また消化管内寄生虫がいる場合も同様に消化不良を起こしたり、寄生虫による栄養素の取り合いが起こる為、必要な栄養素が不足することがあり、うんちを食べる行動が悪化することがあります。

さらに、退屈やストレスも一因です。十分な運動や刺激、遊びが不足していると、子犬はストレスや退屈を感じ、それがうんちを食べる行動につながることがあります。さらにうんちを口にするのを見た飼い主さんが『キャー』『ダメー』など反応することで、飼い主への興味関心を求める行動として悪化することがあります。このような行動は、一種の自分を慰める方法として現れる場合があります。

また、模倣も影響します。子犬が他の犬がうんちを食べるのを見た場合、それを真似ることで同様の行動をとることがあります。こうした背景を理解することで、飼い主は子犬の行動を改善するための第一歩を踏み出すことができます。

うんち対策の基本

うんちを食べる行動は、子犬にとって一般的なものですが、すぐに対策を講じることが重要です。まず、子犬の食事が栄養バランスを満たしているか確認しましょう。先述のように栄養素が不足すると、本能的に不足分を補おうとすることがあります。

次に、子犬のストレスレベルを観察してください。例えば家庭の中で「家族が増えた」「引っ越しをした」「飼い主が仕事を始めた」などの変化はなかったでしょうか?新しい環境や過度の孤独はストレスを引き起こし、異常行動を誘発することがあります。

                               

また、「人の対応」という意味での「環境」を整えることも重要です。基本的なしつけとして「ノー」や「だめ」といった指示をじっくりと教え、うんちを食べようとした際に指示を出して制止できるようにしておくことが効果的です。

うんちをたべる行動をやめさせる具体策

子犬がうんちを食べる行動をやめさせるための具体策をお伝えします。まず、大切なのは「予防」です。

飼い主さんが散歩中や家庭内でのトイレ後にできるだけ早く排泄物を片付けることで、このうんちを食べる行動を防ぐことができます。また、散歩中にはリードを短めに持ち、地面の臭いを嗅ぎすぎないよう注意しましょう。

できるだけ早く排泄物を片づけるためにはまずは愛犬の排泄リズムを把握することから始めましょう。できるだけ決まった時間にお散歩や食事を与え、生活リズムを整えた後、排泄スケジュールをメモしましょう。メモを続けると愛犬の排泄リズムが見えてきます。そうしたら排泄の時間に合わせてトイレへ誘導し、きちんと排泄したらご褒美を与えます。『うんちよりもおいしいものがもらえる!』と学習させましょう。そうすることで子犬にとって食べられるもの、食べてはいけないものの明確な区別を教えることができます。

次に、「適切な栄養バランス」を見直しましょう。栄養不足や特定のミネラルの欠如が原因である場合もあるため、獣医さんに相談してバランスの良い食事を提供することが重要です。特別な食事療法が必要な場合は、必ず専門家の指導を仰ぎましょう。

もう一つ大切なことは、うんちを口にしても過剰に反応しないことです。うんちを食べているのを見つけたら何も言わずに片づけましょう。決して叱らないでください。トイレで排泄できた場合にはうんちを食べる前におやつで呼び寄せ、おやつを食べている間に片づけるようにしましょう。トイレトレーニング中はまだまだ失敗してしまうことも多いですが、失敗してしまっても無視して静かに片づけましょう。うんちを食べずにいられたらたくさん褒めてあげましょう。子犬がストレスを感じないよう、優しく根気よく繰り返してトレーニングを行ってください。

最後に、「環境を整える」ことも念頭に置きましょう。子犬がリラックスできる環境を整え、さらに、遊びやトレーニングで精神的および身体的に子犬を満たすのも良い対策です。十分な運動や遊びを通じてエネルギーを有効に発散し、ストレスを軽減することで、異常行動が改善するケースもあります。

これらの対策を組み合わせて試し、子犬の健康的な成長をサポートしましょう。時には、犬の行動に詳しい専門家の助言を得るのも良いでしょう。

当院では、初めての飼い主さんにも安心してご相談いただけるよう、さまざまなサポートを用意していますので、お気軽にご来院ください。

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